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分解と再構築 ~アニメ「Aチャンネル」論~

アニメ「Aチャンネル」は原作にかなり忠実に作られていますが、原作4コマ漫画一本一本を一旦分解し、順番を入れ替えて再構成しています。おおまかにはアバンタイトルに朝の描写が入り、オープニングの「モーニングアーチ」へつなぎ、一日の終了で1話が終わる構成になっています(例外の回もあります)。そうすることで、ともすると散漫な印象になりがちな4コマ一本一本のエピソードを「一日の出来事」として纏まりあるものにし、視聴後「ああ、今日も平和ないい一日だった」と感じさせてくれます。Aチャンネルの感想で「どこがいいのか判んないんだけど、観るとなんかホッとする」というのをよく見かけるのですが、それはこの分解と再構築が大きく影響していると思います。

また、BDの特典映像に、原作の4コマの一本を、コマの順番を逆さまにしても成立するようにセリフを書き直すということを3人の声優さんにさせている映像があるのですが、これが3人とも別の内容でありながら、ちゃんと4コマ漫画として成立しているものを作っているのが大変興味深かったです。

物語の要素を、語る順番を入れ替えることで、意味合いや受ける印象を操作することをモンタージュ理論と言います。

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この画像は、今から20年前にNHK教育で放送された、里中満智子先生の少女漫画教室のテキストから抜粋したものです。モンタージュ理論の具体例が描かれています。私は当時高校生だったのですが、目からウロコが落ちました。それまではなんとなく感覚だけで物語を考えていたのですが、理論立てて物語を構築するということを考えるようになりました。

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