« 告知 | トップページ | 南極大陸 »

電人ザボーガー

ラジオで町山さんが絶賛していたので見に行きました。劇場版「電人ザボーガー」

ザボーガーは私の生まれた1974年から放送された子ども向け特撮ヒーロー番組で、特にバイクから人型ロボットへ変形するというアイデアはトランスフォーマーの遥か先を行くものでしたが、当時の特撮技術と予算の都合で、その映像は現在見るとツッコミ所満載で、懐かしの番組として紹介されるときは専ら笑えるネタ番組として扱われてきました。その一方、重厚な人間ドラマで、特撮ファンからは高い評価を得ている隠れた名作です。

それが37年の時を経て劇場版としてリメイクされました。近年多い70年代のアニメや特撮のリメイクは、妙にオシャレなデザインにリファインされてたりして、当時のファンからは「何か違う」と言われていることが多いのですが、本作は、当時のデザイン、当時の演出を忠実に再現していました。ダサいデザイン、無茶な演出、ショボい敵、カッコよく撮り直すことはいくらでも出来たはずなのに原作を愚直なくらい忠実に再現するその姿勢に、原作への強烈なリスベクトを感じました。

その一方、当時の子供からも「無理のある変形」と言われていたザボーガーのバイクからロボットへの変形が、CGで完全に描かれていました。ゲッターロボの変形が、機械としてはありえない変形の仕方をしているのを、後年の映像作品では新しい解釈で理にかなった変形に描かれているように。「無茶な発想も技術が追いつけば可能となる」「大切なのは子供のような大胆な最初の発想」ということを改めて感じました。

そして、今回の映画は2部構成で、2部では主人公大門豊の25年後が描かれます。ヒーローとしての熱を失い、病に体を冒されながらも生きてゆかねばならない大門を板尾創路が好演。全てを失っても「それでも、人は誰かのヒーローになれる」というテーマを真正面から描きます。1部は正直、笑うのとツッコミを入れるのに忙しかったのですが、2部むしろ感動に胸を打たれることが多かったです。大人になって自分の力の限界を思い知り、矢尽き刀折れても、大切な者のためなら何度でも立ち上がる大門の姿に、身につまされると共に、とても励まされました。

主人公をはじめ、脇の竹中直人や柄本明や山崎真美らの演技もノリノリでよかったです。製作スタッフ全員の熱気が溢れる映像でした。人からどんなにバカバカしいと笑われても、大真面目に貫き通す。私もそういう姿勢で漫画を描きたい。

|

« 告知 | トップページ | 南極大陸 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 告知 | トップページ | 南極大陸 »